蜜柑

 

実際、旨いと思う。


口にあたる柔らかな感触とか、舌に広がるあの甘酸っぱい味とか。

 

「ゾーーーロ!!」
木陰で蜜柑をつまみ食いしてたのをナミに発見された。
・・・また借金を増やすとか言われるのか?
「もう!ルフィみたいな事しないで!しかも、それまだ青いやつじゃない!もう、青いのは取らないでって言ってるでしょ!」
ナミの小言を頭の上で流しながら、蜜柑をひとかけ口に放り込み。
口中に酸っぱい味が広がる。
少し眉をひそめているとナミがにやにやしながら覗き込んできた。
「酸っぱいんでしょ。」
「・・・別に。」
「無理して。ほら、こっちのほうが熟してるからこっち食べて。」
差し出された蜜柑は鮮やかなオレンジ色で、それにもまして日光に透けたナミの髪が美しく光っていた。
「酸っぱい方がいいな。」
「そう?あたしは甘い方が好きよ。」
俺が受け取らないので、ナミは自分で皮を剥きはじめた。
俺の隣に座り、なんかけかまとめて口にほおりこむ。
「甘いのは飽きた。」
「あたしの蜜柑に飽きたっていうならもうあげないわよ。」
「いや・・・そういうわけじゃ・・・。」

 

喋るのもおっくうなのでナミがこちらを向いた時にその唇をはんでやった。


「・・・!?」
ナミはびっくりして目を見開いたままで、俺はと言うとやっぱり目を開けたままで舌でナミの唇をねっとりと舐めあげる。
「・・・甘い。」
「何!?味見なの!?」
「・・・旨い・・・。」
ナミが目を閉じたので、俺も目を閉じてじっくりと味わう事にする。

柔らかで香り高い唇。

ああ、そうだ。蜜柑みたいなんだ。

 

一人で勝手に納得しつつ、だから青い蜜柑が食べたいんだとぽつりと呟いた。

 

 

蜜柑です。そっっっっっれにしても分かりにくいなこんちくしょう!わかれーわかれー。ふんぬー。結局ゾロは『みかん』好きなの!!!