繊細な嘘つきの苦悩

 

 

この船には嘘つきが多い。
他のやつなら騙されるだろうがこの天才的な嘘つきのウソップ様の目はごまかせねえ。


まずはナミ!
以前は俺よりも上手い嘘をついて裏切ったように見せかけたりもしたが今は気も弛んだのか、嘘をついてもすぐ分かる。
特にゾロと一緒にいる時なんか不自然な程よそよそしい。そういう時は普通にいちゃついた方がばれないってもんだぜ。


次はゾロ。
こいつにいたっては隠す気も何もないのか堂々としてる。
ナミを追う目線とか、態度とか、そういうものに仲を隠そうとかそう言ったものがみじんも感じられない。ナミはそれを知っているからあえて隠そうとしてるんだろうけど・・・。ちょっとぐらいはそれに答えろよ。こっちが照れちまうじゃねえか。


サンジ。
こいつはもうナミにベタ惚れだ。ゾロとナミが一緒にいる時なんか最高に機嫌が悪い。なだめるこっちの身にもなってくれ。でも最近、ちょっと気になる事が多いんだよな。


だいたい男と女がどう言う関係かっていうのは、ちょっとした時に身体に触れる時でどこまで深い関係か、みてりゃ分かる。
ナミとゾロは・・・まあなあ・・・。勝手にやってくれよ。ただサンジの機嫌を損なうようなまねだけはお願いだからやめてくれ。

 


その日、珍しく俺とルフィ、サンジに新しく船に乗り込んできたニコ・ロビン。こいつもなかなかの嘘つきだと俺は思っている。
この女が船に残ると言い出した時は俺もひやりとした。
いまいち信用がおけねえのはしょうがない。サンジが俺も残ると言った時はほっとした。もしこの女が何かやらかしたら俺なんか太刀打ちできる代物でもないからな。


船に戻ってきた時、サンジも無事なようだし、特に何もあった様子はなかった・・・ように見える。でも俺はその微妙な変化に気付いてしまった。
気付かない方が幸せだったのかも知れない。
この時ばかりは自分の感のよさを呪った。


サンジがいつものように女性から先に料理を出す。これはいつもの事。でもその時に一瞬、本当に一瞬だけど二人の視線がからみ合ったんだ。


俺は目を疑った。おいおい、いくら女に手が早いって言ってもそりゃないだろ!
でも、俺が考えるような関係じゃないような気がする。どこか一線を引いてるような感じだし、サンジはナミを好きじゃなかったのか・・・?


「なあ、二人はヤったのか?」
ルフィの言葉にそこにいた全員が目を丸くした。


おい!なんて事を!!!!!


「なあ、それっていいのか?俺は食べてる方が楽しいと思うけど、それよりいいのか?」
ルフィの無邪気な質問にニコ・ロビンはすぐにいつもの微笑を取り戻した。


なんだ!?動物的感でその事に気付いたのか!?それ以上言うな!!!サンジに殺されるぞ!!!


「食べるのが好きなの?だったら好きな事をすればいいんじゃない?」
特に慌てる様子もなくニコが答える。
「そうか、そうだよな。」
納得したのか、ルフィがうなづく。

それでいいのか!?


急に背後に殺気を感じ、振り返るとサンジが今にもつかみかかりそうな顔で俺達を見ていた。
その目にはお前も何か言いやがったら殺すぞ。という意味が含まれていた。


お、俺は何もいわねえよ。


なおもニコ・ロビンに何か聞こうとするルフィを掴み、慌ててキッチンを出る。
キッチンからはサンジとニコの声が聞こえる。
「すみません、あいつらが失礼な事を・・・。」
「あんまり、無邪気に聞かれるから怒る気も失せたわ。」
ころころと笑うニコの声。
「あいつらにはよく言って聞かせます。」


二人きりになっても特に変わりはない。なんだ?


「なあ、ウソップ。そういうのって好きなもの同士がやるんじゃないのか?サンジはニコのこと好きなのかなあ?」
「さあな。」
「でもサンジはナミのこと好きなんだろ?なんでヤるんだろう?」
「そこらへんのことはわかんねえよ。なんかあるんだろ?」
「そっかー。」
理解したのかしてないのか分からないような口調でルフィが答える。
俺は月を見上げた。こんな日は妙にカヤの事が気にかかる。


元気でやってるかなあ、あいつ。


ふうとため息をつくと悩みも何もなさそうなルフィが不思議そうに俺を覗き込んだ。
「どした?」
「ああ、ちょっとな・・・こういう日は女性が恋しいもんなんだよ。」
「そういうもんかあ、じゃあ、俺はナミと遊ぼうっと。」
くるりと身体を反転するルフィを慌ててとめる。
「待て!!!ゾロに殺されるぞ!!!今は止めとけ!」

 


はあ、嘘つきどもを相手にするのも疲れるが、バカ正直なお前を相手にする方がもっと疲れるよ。

 


俺はその日何度めかの大きなため息をついた。

 

 

 

ウソップ。(これだけかい!?)
だんだん、ゾロナミ路線からはずれぎみ。
すっげーーーーーー、バカップル話書きたくなってきた。
どうすべ。ほっぺちゅーとか、でこちゅーとか、はなちゅーとか、
ちゅーとかちゅーとか、ちゅーだよ!!!ちゅーーー!!!
(壊れぎみ)