親愛なる隣人へ

 

「・・・・くそ!」
ゾロは頭を抱えた。ナミになんと説明したらいいのか。なんとか上手い言葉を考えている。
ニコはというと・・・ソファにゆっくりと座りお茶まで飲んでいる。
「ちったあ慌てねえか!!てめえ!!!」
「あら?どうして?」
不思議そうに聞いてくるのでゾロはしどろもどろに答える。
「その・・・一応男と一緒の部屋なんだぞ。お前が女を好きだっていっても・・・。」
「あら?私そんなこと言ってないわよ。」
ゾロは目が点になる。
「強い男も好きよ。」
ゾロの頭に両刀という二文字が点滅する。
「・・・だったらなおさらだろうが。」
がくっと肩を落とし、ため息をつく。
「それにしても皆可愛いわ。こんな事でむきになって。」
ゾロの眉があがる。
「気に触った?誉めてるのよ。こんなほのぼのした海賊なんてそういないわ。」
ニコはまたお茶を飲む。


「ああ、分かったわ。皆、人を殺していないから。」


その言葉にぎくりとする。
ニコはちらとゾロを見る。
「あなたは違うようね。ゆっくりお話しましょう。」
にっこりと微笑む女にどこか薄ら寒いものを感じた。
「・・・何が聞きてえ、あいにくそんな話を好んでする程俺は変態じゃねえ。」
「別にそういう話がしたいんじゃないわ。あなたはどこまでこの海賊団を守るのか知りたかったの。」
「・・・?」
「守ってるんでしょ?他の誰も人を殺さないように。」
見透かされるようにニコが言葉を続ける。
「どこまで続けるつもりかしら?人を殺さず海賊王なんてなれると皆思ってるのかしら?」
「その時がくればそれなりにやるだろう。・・・その時にはお前は船にはいない。黙れ。」
「ま。ひどい。」
相変わらず笑みを浮かべてはぐらかす。
「随分嫌われたわね。」
「好かれるタイプでもねえだろう。」
「そう?」
いつの間にか至近距離にニコが歩み寄ってきた。
「・・・・な・・・・!」
思わず刀に手をかける。
「やめてよ。不粋なものは。」
そっとその手を制す。
「てめえ、何考えて・・・。」
「言ったでしょ?強い男は好きよ。」


ふと気付くと目の前には揺れる大きな胸。


ナミのとそう大差ない・・・。って何を考えてるんだ!俺は!!


なんとかその光景から目をそらそうとするが男19歳。春真っ盛り。そうそう思い通りに身体が言う事を聞いてくれるわけもない。


「おま・・・ふざけるな!!」
「あら?いいじゃない。せっかく二人きりなのに。」


もうゾロの頭の中で理性と欲望が激しい闘いを繰り広げていた。


隣にはナミがいる。あいつがいるのにそんなことができるかあ!!!!


回らない頭でなんとかこの場を逃れようと考える。


もう自分の身体はこの状態から逃げられない。となれば誰かに助けを求めるしかない。


ナミはだめだ!女に助けてなんて言えるか!!!ウソップは・・・チョッパーは・・・ルフィは・・・。
どれもこれも助けてと言うのは俺のプライドが許さねえ。


となれば残るはサンジ。あいつの事だから扉の前で見張ってるに違いねえ!!でもそれもプライドが・・・!!!!!


階段につま付き、後ろ向きに倒れこむ。それにまたがるようにニコがひざの上に乗ってきた。


やべえ!!


その光景はかなり目に毒で、ナミより大人の憂いを帯びた身体が迫ってくる。


もうゾロは覚悟を決めた。


「・・・くそ!!サンジ−ー!!てめえの料理は味が濃いんだよ!!!!」
一瞬ニコが何を言っているのか分からずあっけに取られる。
「・・・んだと!こらあ!!俺の料理にケチつけるとは何ごとだあ!!」


その時、頭上の扉が勢いよく開いてサンジが入ってきた。
「うを!!!てめえ!なんつーうらやましい事を!!!!」
二人の状況に驚いて一歩後ずさる。
「・・・やあねえ。不粋。」
「さっさとどきやがれ!!!」
ニコの身体に触るわけにはいかないので言葉だけでどかそうとする。

なんとかこの状況を打開できそうでゾロはほっとした。


「・・・あら?そんな事言っていいの?」
にやっと笑うニコにまたひやりとする。
「こら!!てめえ!さっさと代わりやがれ!!」


止めろと言わないあたりがお前らしいよ。と突っ込みを入れたかったがとにかくこの状況をどうにかしたかったのであえて言わなかった。


「コックさん。」
「はい。なんでしょう!お姉様。」
「私、3人でもかまわなくてよ。」


その言葉に二人で口を開ける。


「ほ・・・ほんとですか?お姉様。」
サンジはもう目をハートにさせてその手を握る。
「こらあ!!!この節操なし野郎どもがあ!!!」


結局、ギリギリのところで抜け出し、ゾロはナミのいるキッチンへと向かった。
「あら?お姉様に遊んでもらったんじゃないの?」
もうどんなに悪態をつかれても、今はもうナミが可愛く見えてしょうがなかった。
ゾロはナミをきつく抱き締めた。
「ちょっと!私怒ってるんだから!!」
そんなナミをきつくきつく抱き締める。
「やっぱ・・・お前が一番いい。」
余りにしみじみと言われたのでナミもやっと機嫌をなおしてくれたようだった。


しかしゾロの心配の種が一つから二つに増えたのは変わらない・・・。

 

きゃーーーー!!楽しい−−!あー、
気分転換にこういう話を書くのもいいなあ・・・。
って・・・ネタバレ!?やべ!
見てない人は呼んじゃダメ!(今さら)