親愛なる隣人へ

 

その日、キッチンにお酒を取りに行ったゾロは見なれない人物を見た。
黒髪の女性。
先日半ば無理矢理に乗船してきたニコ・ロビンだ。
バロックワークスの元幹部。ミス・オールサンデー。
ゾロは眉をひそめながらも空いてる席へと座る。
「飲む?」
差し出されたグラスに嫌な顔を見せながらもそれを口にする。
「やあねえ。そんなに嫌そうな顏しなくてもいいじゃない?」
それを軽く受け流すだけの余裕と経験がこの女からは伺える。
「・・・女は信用ならねえ。」
ぽつりとこぼすと女はふっと笑って椅子をがたりとゾロの方へ寄せる。
「あら?あの航海士さんは信用してるのに?」
突然ナミの名前を出されうろたえる。
「あいつは仲間だ。お前と一緒にするな。」
「あら、ひどい。そうねえ、そう言われればそうかもねえ。」
ふっと目線をそらし、何かを考えている。


読めねえ。


ゾロはそう思った。最初あった時から何考えているのか分からなかった。この船に乗ったのだって何か別の目的があるんじゃないかと疑った程だ。
「まあ、いいわ。ナミ・・・ちゃんだったかしら?彼女、可愛いわね。」
その言葉に何か含むものを感じ、酒を飲む手が止まる。
「あんな可愛い子があなたみたいな無骨な男にいいようにされてるなんて信じられない。」
さすが女といったところか。
敏感にゾロとナミの仲に勘付いたらしい。
「だからなんだよ。」
少し、侮辱されてような気がしてグラスに口をつける。
「別に。ちゃんとイカせてあげてるの?」
「・・・ぶっ!!」
あられもない言葉に思わず酒を吹き出す。
「お・・・お前!女のくせに・・・!!!」
顔を真っ赤にしてニコを睨む。
「やだ。結構古風なのね。驚き。」
さらっとそれも受け流すとやや驚いた様子でゾロを見つめる。
ゾロは空になったグラスを勢いよくテーブルに置いた。
「うるせえよ。お前に関係ないだろ。」
赤い顔を見られたくなくてニコから目をそらす。
「そうかしら?」
悠然と微笑む女に目を奪われ、ゾロは考えたくなかった考えに辿り着いた。
「まさか・・・ナミを・・・とか考えてねえよな。」
「ふふ。」
にっこり笑う顔に否定の色は出ていなかった。
「・・・・・・・・・まさか・・・・。」
「私なら、優しく何度でも高みに導いてあげられるわ。だって女同士ですもの。」
そういって身体からふわりと腕を咲かせる。
それはゾロに対する宣戦布告のようにも感じられた。
「・・・。」
一瞬、ゾロの頭に無数の手の中で身悶えるナミの姿が思い描かれた。
それを頭を振って打ち消し、ゾロは目の前の女を睨んだ。
「時間はいくらでもあるし・・・だって同じ部屋ですものね。私達。」
その言葉にゾロは席を勢いよく立ち上がりキッチンを出た。
荒々しく扉を開け、ナミのいる女部屋に向かった。
「おい!ナミ!」
返事も聞かず部屋に入るとナミは驚いて椅子から立ち上がった。
「何!?どうしたの!?」
「おいナミ!あいつと一緒の部屋はやめとけ!」
「何言ってるの?・・・あいつってミス・オールサンデーの事?」
「ああ、そうだ!」
「だって、じゃあ、どうするのよ。あんたたちと一緒の部屋に入れるわけいかないじゃない。」
理由を説明しようにもあまりにあまりの事なのでゾロも言葉につまる。
「ナミさーーーんどうしたんですかーーー!」
緊急出入り口からサンジが顔を出す。
「こら!このクソ剣士!何してやがる!」
「っせえ!!!黙ってろ!」
「なんだとこらあ!!!」
今にもつかみかかろうとするサンジをウソップが慌ててとめる。
いつの間にかニコが階段のところで微笑んでいた。
それをみてゾロは舌打ちをする。
「何言ってるの?説明してよ。」
「説明なんかできるか!!!!」
ゾロが思い描く状況はとても口に出せたものではない。
「何よ!説明もしないで!それとも何?素敵なお姉様と一緒の部屋がいいってわけ!?」
「ああ!そうだよ!!!」
ゾロとしてはニコとナミと一緒にいさせるよりはいいと思って行った言葉だったが、あらぬ疑いを持たせたようだ。
「こら!!クソやろう!!なんてうらや・・・いや!ハレンチな事を!!お姉様に失礼じゃねえか!!!!!」
「ち、違う!!俺は・・・!」
なんと弁解をしようとするがサンジの声とナミの呆然とした顔にパニック状態になり上手く言葉が見つからない。
「お姉様もなんか言って下さい!」
サンジがニコにふったので心持ちゾロはほっとした。きっとナミと一緒がいいとか言うに決まってる。ゾロはそう考えた。


「あら。私はかまわないわよ。」


ニコの言葉にそこに居合わせた全員があんぐりと口を開ける。


最初に口を開いたのはナミだった。
「じゃあ、ゾロとミスオールサンデーにこの部屋を貸してあげる。サンジ君、私そっちに今日は寝るわ。」
「お・・・おい・・・。」
てきぱきと指示を飛ばすナミにおそるおそる声をかける。
くるりと振り向いたナミは氷のような表情だった。一瞬ゾロは恐怖を感じる。
「じゃあ、ごゆっくり!!!!」
ニコの横を通り過ぎる真際にそう言い放つと壊れんばかりの勢いで扉を閉めた。


残されたのはあっけに取られるゾロと余裕しゃくしゃくのニコ・ロビンだけであった。

 

 

うーーふーーーふーーー

ニコ→ナミ←ゾロ。やじるし難しいよ!
やったーーーーーー!!!!!!
サブタイトル!!「明るい話が書きてえ!こんちくしょう!!
!」です。