「はーー。この酒上手いなあ。」
グラスの酒を一気に飲み干すとゾロはうれしそうにそう言った。
「当たり前よ。高かったんだから。」
「そうか。」
またグラスになみなみと酒を注ぎ、一気に飲み干す。
「もう、味わってよ。」
「喉を取り過ぎた後が旨いんだよ。お前も飲めよ。」
「飲むわよ。もう、ゾロとゆっくり飲みたくて買ったお酒なのに。」
いささかぶ然とした表情でナミが言った。
「お、そうか。ずいぶん嬉しい事言ってくれるじゃねえか。」
にかっと笑うとナミのグラスに酒を注ぐ。
部屋に酒を注ぐ音だけが響く。
もうほかの船員は夢の中だろう。船の中は静かだ。


一瞬ゾロと目があう。からみ合う視線。そんな時ゾロは決まって笑みを浮かべる。
ナミはついとゾロに寄り添う。回される腕。ゾロの暖かさが冷えた肩に心地よい。
お互いに何も言わず酒を口にする。
喉を流れる甘く熱い液体。その余韻を十分に楽しんでからナミはゾロを見上げた。


薄明かりに浮かぶゾロの顔。
何度その顔に見とれた事だろう。筋肉の這った太い首はどこか色気さえ感じさせる。
どうした?という風にゾロがナミを見る。そのままキスをしようと顏を近付ける。
「や。」
ナミはそれを軽く手で押しとどめる。
「?」
ゾロは訳が分からないと言うような顔をする。
ナミはゾロの頬を手で包み、その存在を確かめるようにゆっくりと手を動かす。
「なんだよ。」
「・・・見たいの。ゾロを・・・。」
ナミはゾロのひざの上に移動する。ゾロの手が腰に回される。
背中を優しくさする手はナミの身体に甘い感覚を呼び起こさせる。
「じっとして・・・。」
そういうとゾロはナミの腰の一番細い位置で手を止める。
それを確かめてからナミはもう一度ゾロの顔を触る。


最初は手のひらで、次に甲で頬から首にかけてゆっくりとなぞる。
時折ゾロが眉を潜める。
くすぐったいのか気持ちがいいのかそこからは分からない。
ゾロは何も言わずナミを真直ぐに見る。
その深い瞳にナミは目眩のような感覚を覚えた。


その目に私はどう映ってるのかしら。


ナミは触れるか触れまいかと言う距離まで顔を近付ける。


そう言えば、こんな間近でゾロの顔を見るのははじめてかも知れない。


時折、ゾロがキスをしようと顏を寄せる。その度にナミは身を引き、ゾロから離れる。
ゾロは不満げな表情を浮かべるがナミはそれにはかまわず、またゾロの顔に手を添える。
両手でゾロの頬から首、鎖骨にかけて指を動かす。
それに合わせてゾロがかすかに首をあげる。
明かりに照らされ、首にいく筋かの影ができる。
その光景にナミはうっとりとした表情を浮かべる。
「・・・んな顔すんな。我慢できなくなる。」
「・・・でも・・・すごい・・・きれい。」
ナミはその表情のままゾロに唇を落とし、離れる。
「・・・はあ?お前何言ってるんだ?」
またナミを捕まえ損ねたゾロは少々語尾がきつくなってきている。
「もっと見たい。」
「何をだよ。」
「・・・ゾロを。」
「見てるだろ。じらすなよ。」
「・・・もう。」
最後まで言い終わらないうちにゾロに唇を塞がれる。
その感触にゾクリとした感覚を覚える。
ゾロの手が服の中に入ってくるのを感じながらナミは熱い吐息をこぼす。
「ねえ、私、どう見える?」
ナミの質問にゾロは不思議そうな顔をした。
「どうって・・・どういうことだ?」
「あるじゃない。色々。」
ナミは小首をかしげてゾロの答えを促す。
「んー・・・。」
「ん?」
何か言ってやらないとこれ以上触れさせない雰囲気だったのでゾロは必死に言葉を探す。
「そうだなあ・・・手癖が悪いとか・・・人のこと足げにはするわ、男手玉に取るわ・・・。」
「何よそれ。違うわよ!もう。」
ゾロはにやっと笑うとナミの豊かな胸に顔を埋める。
「ちょっと・・・。」
「この感触とか・・・ここが意外にいいとか・・・。」
「ちょっと!どこ触ってるの!・・・や・・・。」
「たち悪いけど・・・俺意外にこんなじゃじゃ馬飼い馴らせねえだろうが。」
「・・・!」
ゾロはナミの身体をきつく抱き締める。
ナミもそっとゾロの身体を腕を回し、耳もとで囁く。
「ちょっと・・・気に入らないけど一応合格。」
「そうか。」


優しく触れてくる唇を受け止め、ナミはゆっくりと甘い感覚の中に身をゆだねた。

 

 

らぶらぶ2
なんか思ってたのと違う・・・。
うーん。