夢の中14

 

店を出た時にはもう日がとっぷりと暮れていた。
「あーーー、飲んだーーー!」
店の主人が涙を流して見送るのを後目に二人ふらふらとした足取りで人通りの少なくなった道を進んで行く。
「もう!飲み過ぎよ!いくら払ったと思ってるの!?」
ややろれつの回らない口調でナミがいう。
ゾロも赤い顔をしてけたけたと笑う。
「いいじゃねえか。固い事言うなよ!おら!帰るぞ!!」
そういってゾロは宿とは別の方向に歩き始めた。
「なにやってんのよ!こっちよ!」
ナミはゾロの手を引っ張り、宿へと入る。
ナミも結構ふらふらだったのでなかばゾロが抱えるような形になって宿へとなだれ込んだ。
「おい、部屋どこだ−−?」
「んー・・・そっち・・・」
半ば夢心地でナミが答える。
ゾロはナミの指示で部屋にナミを連れて行く。
「ベッドまで連れてきなさいよねー。」
背中でナミの声が響く。
「ああ、わかったわかった。」
そう言って器用に足で部屋のドアを開けると、部屋の奥にあるベッドにナミを放り投げた。
「きゃ!ちょっと何すんのよ!」
その扱いに気分を害したのか、ナミはすぐに起き上がり、ゾロの胸ぐらを掴んだ。
「うあ!」
急に掴まれたのでバランスを崩し、ベッドに倒れこむ。
「あはははははは。ばーか。」
「何しやがる!てめえは!」
「人荷物扱いしたからじゃなーい。」
からからと笑うナミにゾロもつられて笑う。
「ああ、もう、しょうがねえなあ。お前はよう!」
「あんたもよ!このただ食い男。」
いつの間にか至近距離で笑いあっていた。
「金ねえからしょうがねえだろー?けちけちすんな。」
「そういっていっつもたかるじゃない。いい加減にしなさいよー。」
「うるせえなあ。犯しちまうぞ。」
そう言ってゾロは笑った。
しかしナミの反応がないので笑うのをやめてナミを見た。
「?」
ナミの顔はいつになく真剣でゾロは冗談が過ぎたかと少し身を引いた。

「・・・いいよ・・・。」


「あ?」
ナミの言葉の意味が分からず聞き返す。
「いいよ。・・・あんたなら。」
ゾロは一瞬ぽかんとしたがすぐにふっと笑い、
「後悔すんなよ。」
ナミの耳もとで囁いた。
それがくすぐったかったのかナミはクスクスと笑う。
「しないわよ。ばーか。」
「そうか。」
そういって唇をナミに重ねる。
互いの酒の匂いでまた酔っぱらいそうだった。

 

「・・・。」
今まで感じた事のない感覚と痛みにナミは顔を歪ませた。
「ナミ・・・。」
その耳もとでゾロがそっと囁く。
薄れ行く意識の中でナミはハッキリと聞いた。


「俺も・・・お前を抱きたかった・・・。」

 

はあ。

まだ・・・続く・・・。
本当はまだまだ引っ張りたかったけど
痛くなるんでやめました。
また次回。