私と私

 

「ナミさん。テスト終わった週末お暇ですか?」
ぼおっとしてたが、サンジ君の言葉に我に帰った。
「え?何?デートのお誘い?」
にっこり笑うとサンジ君はややオーバーアクションで話しはじめた。
「ああ、それならどんなにいいか!しかし俺は所詮居候の身!休日も自由にならない因果な身体!この週末も俺はバラティエと言う牢獄で夜中まで働かされることだろう!」
「・・・つまり、サンジ君の叔父さんの経営しているバラティエに来ないかって事?」
「その通りです!さすが聡明なあなた!せめて俺の手料理でもてなしたいと言うわけです。」
手を握り、真摯に見つめてくる瞳に思わずくらりとした。
「そうね。ごちそうしてくれる?」
「もちろんです!じゃあ、これが地図です。」
手渡された紙には店の連絡先と簡単な地図。
「じゃあ、週末に。」
そういうとすごく嬉しそうな顔をした。


サンジ君て嬉しくなると目がすごく優しくなる。


いいなあ、うらやましい。私にはないものをもってる素敵な人。

 


週末、昼近くまで寝てあくびをしながらキッチンへ行くと姉のノジコがいそいそと出る準備をしていた。
「ああ、起きたの?ナミ。」
「・・・うん・・・。出かけるの?」
「そ。今日は帰らないからよろしく。」
「何?また?いいかげんにしなよねー。相手だって迷惑じゃない?毎週毎週・・・。」
「今日は違うお・と・こ。やっぱり男は渋さよ!渋さ!大人の魅力ってやつ?」
ノジコの言葉に眉を潜める。今年に入って何人めだろう。
しかも話に聞く所によると今回の男はかなり年上らしい。
「いってきまーす!」
楽しげに家を出るノジコはすごく綺麗に見えた。

 


中学に入ったころからそんなノジコがうらやましくてしょうがなかった。


男と女の関係はそのころから理解してたし、ノジコが男と付き合う度に綺麗になっていくのをうらやましく思っていた。


自分も男性と付き合ってセックスすればきっと綺麗になれると思って、早くバージンを捨てたかった。

 


最初の男はクラスでも評判の男の子。サッカーやってて爽やかな感じだった。
やっぱり痛くて気持ちいいなんてもんじゃなかった。でも最初なんてそんなもんだと思ってたし、別に気にしてなかった。
でも何回やっても気持ちよくならなくて、それになんでこんなことやるんだろうなんて思いはじめて・・・。


裸になって触ってそれなりに濡れて挿れる。


こんな事やって意味あるのかなあ?
疑問にも思いはじめていた。


二人めはなかなか上手だった。
初めてイクと言う経験をした。
そうか。これがあるから皆やるんだ。そう思った。
結局、あっちの浮気が原因で別れたけど・・・。


あとはそれなりに遊んで、ゾロは・・・何人めかなあ?覚えてないや。
でも、あいつとのセックスが一番楽。気を使わなくていいし、割り切れる。


セックスなんて動物みたいな行為で嫌い。
好きな人とそういう事したくない。考えたくもない。

 


身体と心は別なのよ。

 

 


「大きい・・・。」
地図の通りに進んでいって、あったのはオシャレなフレンチレストラン。
てっきり定食屋か何かかと想像してた私の気持ちは完全に裏切られた。
自分の恰好はラフな感じのワンピース。


もしかして正装して来るべきだったのかしら・・・?


なんとなくふんぎりがつかず、店の前でうろうろしていると急に扉が開き、いかにも、という感じの男が顔を出した。
「ねえちゃん、この店に用かい?」
じろりと睨まれ思わず背筋が伸びる。
「あ、あのサンジ君に・・・。」
「サンジ?サンジに用か!?おーーーいサンジに女の客だぜー−!」
店の中に大声で叫ぶ男に目をみはりながらその場に立ち尽くしていると、店の中から聞きなれた声が聞こえてきた。
「・・・んナミさーー−ーー−ーん!来て下さったんですねー!」
ハートを飛ばしながら駆け寄って来るサンジ君にほっとする。
「サンジ君。ごめんなさい。こんな立派なお店だと知らなくて・・・。こんな恰好で・・・。」
「かまいませんよ!あなたが着るなら布切れでもドレスのようだ!さ、どうぞ中へ。」

 


エスコートされ、中に入ると落ち着いた感じの内装・・・趣味のいいテーブル・・・そして・・・。

 


「おら!いっちょあがりー!さっさともってけー!」
「うっせーな!てめえでいけよ!」
「ああん!?誰だ!今喋ったやつ!」


・・・あまりのギャップに絶句。


「すみません。下品なやつらで。さ、どうぞ。」
椅子を引かれ、席につく

 


とりあえずは食事を楽しむ事にしよう・・・そうしよう・・・。

 

 

 

もぐもぐ

とりあえず。これを書いておかないと
話が進まない。