ぎこちない愛撫も回数を重ねる事に肌に馴染んできた。
手が、唇が確実に私の触れてほしい所を責める。
いままでの男はとにかく入れたがるだけだったから、ゾロとのセックスは余計よく感じられる。
「ん・・・。」
鼻にかかった声があいつはお気に入りみたい。
もっと聞かせてあげようか?
だから気持ちよくして。
だんだん、腰の辺りが熱くとろけてくる。
まだ日が高く、明るい部屋の中、ゾロの望むままに身体をさらす。
ゾロの目にどういう風に映るか考えただけで身体の奥が熱くなる。
乱れたい。何も考えたくない。めちゃめちゃにして。今はそれだけ欲しいから。
「あ・・・は・・・!」
次第にゾロの声も乱れてくる。熱い身体が重なり、首筋を唇が這う。
手は絶えまなく私の敏感な所を探る。
「あ・・・!や・・・!」
自ら脚を開いてゾロの指を受け入れる。
「・・・すげえ、濡れてるぜ。」
ゾロが意地悪そうに囁く。
「・・・も・・・や・・・ん!」
中で幾度か指を動かされ、それにびくりと身体が跳ねる。
「・・・ほら・・・。」
顔を覗き込みながら指を抜き差しする。
抵抗もなく動かされる指に次第に理性が壊れていく。
「や・・・ん・・・も・・いいでしょ・・・。」
「・・・そうだな。」
そう言いい、指を引き抜き、濡れた指をぺろりとなめる。
「・・・はい・・・。」
枕の下から小さな袋を取り出して差し出す。
それを手に取ると自分でつけはじめた。
こういうところは気を使ってくれるのか。するときはいつもしっかりとしてくれている。
「どっちがいい?上か下か?」
「このままで・・・。」
腕を差し出すと、それを首に絡ませ、脚の間に身体を入れる。
熱い固まりがゆっくりと身体を分け入って来る。
「ん・・・。」
喉を軽くのけ反り、その感覚を味わう。
ゆっくりと貫かれ、すべてがおさまってやっと息を吐く。
この瞬間が一番好き。理性を保つぎりぎりの場所。
一瞬ゾロの動きが止まり、顔を覗き込まれる。
「・・・何・・・?」
うっすらと目をあけると至近距離にゾロの顔。
「あ・・・ん!」
急に腰を動かされ、その衝撃に思わず声が漏れる。
そのまま何度も腰を揺さぶられ、快感が身体を襲う。
「あ・・・!ああ!・・ん・・・!」
つながった部分から込み上げる快感。
意識していないのに身体が跳ね、きつくゾロを掴む。
壊れる。壊される。
もっともっともっと。
「あ・・・!は・・・あ・・・!」
何も考えられない頭にじわじわと限界が来る事を知らされる。
「・・・ナミ・・・!」
耳もとでゾロの声が聞こえた。
抱き合っている時に名前を呼ばれたのは初めての事だった。
その低い響きに全身に震えが走り、白い意識の中に落ちていった。