私と私2

 

「お邪魔みたいね。じゃ、私はこれで。」
相変わらずの笑みを浮かべてロビンは席を立った。
御丁寧にナミの分の会計まで済ませてさっさと出ていってしまった。
後ろから発せられる殺気だったオーラに恐る恐る振り返ると、今にも飛びかからん勢いの顔をしてこちらを見ている。
さすがにちょっと引いたが、やましいところは何もないので弁解も何もあったもんじゃない。
「・・・綺麗ね。今の人。」
「あ?」
思い掛けない言葉に思わず聞き返す。
「落ち着いた感じの雰囲気だったし、美人だし。大人の女って感じ。」
拗ねた感じでそっぽを向かれるが、ナミが何を言いたいのかさっぱり分からない。


綺麗?美人?ああ、ロビンの事か。そんな事気にしちゃいなかったが女ってのはそんな事ばかり気にするもんなのか???


クエスチョンマークを飛ばすばかりの俺に呆れたのかナミは店を出ようと立ち上がった。
「お・・・おい!」
慌てて追い掛けるがナミは振り返りもせずにすたすたと歩いていく。
「おいってば!別に飯食っただけだろうが。」
「気にしてないからいいわよ!」
明らかに嘘と分かる口調だ。かなり虫の居所が悪いらしい。
「怒ってんのか?」
「怒ってない!」
これ以上押し問答をしてもらちがあかないので、こうなったら実力行使!とナミの腕を引っ付かんで細い路地へと連れ込む。
「きゃ・・・!ちょっと!」
大通りから外れた路地は人目につく事もなく、こっちにとってはかなり好都合だった。
「何するの!?」
逃げようとするナミを身体で押さえ込んで手首を掴んで壁に押し付ける。
「・・・った!」
痛みで眉をゆがめるナミに数ミリのところまで顔を近付けるとやっと目を合わせてきた。


「何をそんなに不安がってるんだ?」
「・・・!」


図星だったのかさっ。と顔が赤くなる。
「飯食っただけで寝てもいないだろ。何度言えば分かる?俺が抱きたいのはお前だけだって。」
ますます赤くなる顔をみて、もう少しだと確信する。


言えよ。俺に抱かれない理由。


高ぶった自分が分かるようにぐっと身体を押し付ける。
「・・・あ・・・。」
さすがに気付いたか顔を背けてぎゅっと目を閉じた。
「分かるだろ?お前に触るだけでこうなるんだ。・・・お前は?」
顔を背けたせいで目の前にむき出しになった首筋を舐めあげる。
「・・・や・・・!」
びくんと身体が跳ね、その隙に脚の間に身体をねじ込ませる。
そのまま腿で股間の辺りをさすってやればぴくぴくと肩が震える。
「・・・やだ・・・ゾロ・・・やめて・・・!」
片方の空いている手でなんとか俺の身体を引き剥がそうとするがそんなことで離れる俺でもないし、ナミの身体がやめてほしくないと叫んでいるのも分かる。
さすがに無理強いはしたくないので呼吸が楽になる程度に身体を離してやると、少し落ち着いたのか俺の胸に頭をつけてふうと息を吐く。


「・・・ごめん・・・。」


思い掛けないナミの言葉に思考回路が止まる。
「ごめん。ゾロは悪くないの。したがってるの分かるし、我慢してるのも分かるけど・・・でも・・・ごめん・・・。」
小刻みに震える肩でナミが泣いているのが分かる。
「な・・・なんで泣くんだよ!訳わかんねえよ!」
掴んでいたナミの手を離して顔を見ようとかがみ込めば、それから逃れるように手で顔を覆おうとする。
「ナミ!」
それを無理矢理剥がして顔をあげさせれば、辛そうな顔をしてぽろぽろと涙を流している。


その顔にずきんと胸が痛んだ。


何度もごめん。をくり返す口を手で塞いでぐいぐいと涙の後を拭いてやり、頬に、額にキスを落とすとやっと落ち着いてきたのか表情が柔らかくなってきた。


「大丈夫か?今日は帰ろう。」
何か言おうとする口をキスで塞いでくしゃくしゃと頭を撫でてやれば安心したような顔をしてぎゅっと抱きついてきた。
「お・・・おい!そんなにくっつくな!また勃ってまうだろ!」
「あ、ごめん!」
ぽっと顔を赤らめて離れると不思議そうに顔を覗きこんでくる。
「大丈夫?」
「何が?」
「我慢できるの?」
「しょうがねえだろ。一人でどうにでもなるし。」
そういうとさらに顔を赤くしてあわあわと慌てた様子を見せる。
「何照れてんだ?今さらだろ。」
「だ、だって・・・!」
さらにあわあわするナミをもっとからかいたくなってさらに言葉を続ける。
「安心しろ。おかずもお前だ。」
「もう!ばか!!!!」
さすがに怒ったのか大通りへすたすたと行ってしまった。


この分じゃ、風呂の時間がまた長くなりそうだ。とため息をつきながらナミの後を追った。

 

不完全燃焼

前回から反応がなかったのでもういいかと思っていた事は秘密です。しー。
ゾロ、また独りはあはあです。がーんば!