私と私2

 

プロローグ


もう、肌に感じる冷たい風も慣れてきた。
稽古の帰り道がやけに遠く感じて、視界を掠める白い息をみると柄にもなく人恋しくなる。
淡い髪の色をした恋人の事を思い浮かべ、小さくため息をついた。

 


確かに、あの夏の日に俺達は気持ちを通わせた。ナミはやっと固くこわばった心を開かせて、やっと自分の気持ちに正直に答えるようになったのだ。
しかし、今までの下らない・・・と言ったら語弊はあるが、恋愛経験のせいで、どうしても俺を試している節がある。


「抱かなくても好きでいてくれるかどうか。」


かくして俺は、つきあっていないころよりも健全なおつき合いを強いられるはめになったのだ。


無理にでもやろうと思えばできない事はないだろうし、ナミだって脚を開くだろう。
でもそれじゃだめなんだ。そうすればナミはまた心を閉ざす。


身体だけの関係なんか望んでいない。
だが、好きだから抱きたい事もある。


あいつがそれにいつ気付いてくれるかが問題だ・・・。

 


「ゾロ、お帰りー。」
部屋の扉を開けるとナミが勢いよく飛びかかってきた。


柔らかな胸が押し付けられ、若い性が反応する。


「ご飯出来てるよ。食べよ。」
屈託のない笑顔に、あらぬ期待を抱く事すらためらわれてしまう。


ナミはこうして食事を作ってくれる。ほおっておくとコンビニ弁当しか食わない俺にとっては嬉しい事だ。

「食ったら帰るか?」
今日は金曜日で明日は授業もない。さり気なく誘いをかけるがナミはちょっと困ったような顔をした。
「帰るなら送ってやる。あんまり遅くなるとお前のねえさんに怒られそうだしな。」
にこりと微笑んで気にしてないそぶりを見せるとナミはほっとしたような顔をした。

 

嫌われていない。でも全面的に信用もしていない。

 

あーあ、いつになったらお前を抱けるんだろうな。


頭の中で舌打ちをして、熱い飯を頬張った。

 

抱かせてくれよ

えーーーーーーーーーー、頭の中ではラストまで出来上がってる私と私2です。
今回はゾロ視点で我慢の子。
前回でてこなかったキャラも出して盛大(?)にやる予定です。
・・・・・・・いつ終わるかなあ?